「ねぇ、ジャック。どこに行くの?」
「……」
「ねぇってば。」
「………」
「ジャック。」
「其の名前は何だ?」
「あなたはかぼちゃのジャックだもん。だからジャックだよ。」
「……………」
「ねぇ、どこ行くの?」
「………………………………」
「…かぼちゃのジャックはあくまをだます♪そしてじごくにおとされた♪」
「………ジャックはお前だろ?」
「…あぁ。」
僕はじごくに向かっているのか。
…なんでだっけ?
「…あなたは?」
「契約通り、魂を貰いに来た、悪魔だ。」
あくま。けいやく。たましい。
それはつまり、僕はたましいを売り渡したと云うこと。
「おねがい。かなえてくれた?」
「…お前の母親は無事だぞ。」
よかった。おかあさん、ぶじだったんだ。
「…泣いていたがな。お前も馬鹿な奴だ。何故自ら死を選んだ?」
「おかあさんに、しんでほしくなかったんだもん。ぼくをうんで、しんでほしくなかった。」
おかあさんはかなしかったのかな?
わがままいってごめんなさい。
「…良く解らん。」
「…かぼちゃのジャックはあくまをだます♪そしてじごくにおとされた♪」
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…ハロウィンっぽいのか解らない話。
生まれる前から自ら死を選び、母親を生かした赤ん坊と、赤ん坊と契約した悪魔の話
悪魔がいればハロウィンだと思うよ。うん。
因みに歌は即興です。こんな話を聴いたんだよ。
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