モトタカ、冬の帰り道、シリアス
このまま2人、雪に埋もれてしまえばいいのに。
「…は?」
「…なんでも、ないです。」
馬鹿だな、俺は。
そんな事言って如何するんだよ?
俺は、彼の特別なんかじゃないのに。
「雪…酷くなってきたな。」
「そうですね。」
雪の中を貴方と歩く。
隣を歩く貴方を見た。
あぁでも、なんで貴方はこんなに遠いの?
ギュッギュッと、薄く積もった雪を踏みしめる音。
後ろには、貴方と一緒に歩いていた証拠の、足跡。
その足跡が、何時かは二つになってしまうのだと思うと、寂しくなる。
今でも、俺は貴方の後ろを追っているというのに。全然追いつける気がしない。
「お前さ、高校何処行くの?」
「え?まだ決めてませんけど…。」
「…そうか。」
雪がまた、強くなる。
元希さんが何を言いたいのか、いまいちよく判らなかった。
でも俺は、多分元希さんと同じ高校には行かないんだろうな、と思った。
(ねぇ、元希さん。俺はもう、貴方を追うのに疲れてしまったよ。)
ハルアベ、怪文章、縦読みすると…?
幸せってなんでしょうね?
せいかいは、無いと思うけど
なんか、気分的に訊いてみた。
んなの知るかよ。
て、答えられた。
誰だって、そんなのぱっと答えられると思ってないから
にかいめ、もう一回『幸せってなんでしょうね?』と訊いてみた。
もときさんはしつこいと言った。
わ、すげー不機嫌だ。
かなりイライラしている。
らいおんみたいに、ギラギラした目で。
なんだか俺、ライオンに食べられそうな兎みたいだ。
いや、待ってください元希さん。
んだよ、まだなんかあんのか?
ですから元希さん。
すきでもないのに、俺にキスしたりするのは、止めてください。
よりによって、なんであんたなんか、好きになったんだか。
(だからこんな事、許してしまったんじゃないか。)
元 希 さ ん と 隆 也 く ん 。
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