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箱豆腐
性別:
非公開
自己紹介:
病名:都会中毒、PC中毒、ゲーム中毒、妄想性

備考:最近ようやく世間慣れしはじめました。

早く大人になりたい一方子供で居たい矛盾で構成されてる。

内向的なので交友関係が狭く浅い。

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「チェレフ!チェレフー!」

少女は自らが名付けた猫の名を呼ぶ。
銀の毛並みが美しいその猫は、少女に歩み寄り、にゃあと一鳴きした。

「私のお話、また聞いてくれる?」

少女が語るのは、現実とはかけ離れた異世界の話。
狭いこの世界では、少女が居ざるを得ない世界ではあり得ない、空想。

「メイ」
「お兄ちゃん」

扉を開けて、入ってきたのは少女の兄だ。
少女にとって、真っ白なベッドよりも安心する存在。拠り所。

「ダメじゃないか、窓を開けて。体を冷やしたら風邪を引いてしまう」
「大丈夫よ、今日は暖かいもの」
「もしかして、また猫とお話ししてたのかい?」
「うん」
「部屋には入れてないだろうね」
「チェレフは良い子なのよ。ちゃんとお兄ちゃんの言いつけを守ってるわ」
「なら良いんだ」

少女は、病に伏せていた。
治る見込みの無い、絶望的な病。
余命も幾ばくか、大人になることさえ叶わない。
その事実を知ってか知らずか、今日も少女は笑顔を絶やすことはなかった。

「ねぇお兄ちゃん」
「なんだい?」
「世界は、素敵だね」

その言葉に、兄と呼ばれた男は息をつまらせる。
少女が素敵だ、と賛辞する世界。
その世界は少女の空想だ。実在などしない。
それでもその世界に、少女は笑顔を向けていた。まるで、恋をしているかのように。

だとしたら、なんて報われない片思いだろう。
男は少女の頭を撫でた。

「あぁ…素敵、だな」
「お兄ちゃんもそう思ってくれる?」
「…勿論さ」

何度めかの嘘を積み上げて、男は寂しげに笑った。
少女はその笑顔の真意にまだ気がつかない。




☆――――――――――――――☆
リハビリ作。報われないのは一体誰か。

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爽やかな梅雨の谷間。
久しぶりの休日というのもあって、俺は妻の幸枝と共に散歩に出かけた。
用心に越したことは無いと、傘を持って。

歩き慣れた道を進む。後ろには幸枝が三歩下がってただ付き従っていた。

言葉など無い。必要もない。
言葉など逆に煩わしい。

不意に、幸枝の足音が消えた気がした。
けれど、振り返らない。
妻を―幸枝を心配し、振り返る俺を、幸枝は望んでなどいないから。
例え幸枝が泡となって消えていたとしても、俺は決して振り返りはしない。

顧みたりなど、しない。

壊れた傘を差し、俺は行く。
頬に、雨が流れた。

其処には返れない、帰らない。
俺は最後まで、お前の望む俺で居たいから。


 

カイン=ベルナール
あくまで執事な悪魔のような、何かに誇りを持ってる悪魔を、ということで武士道を貫く悪魔になった。
性格は極めて真面目。というより三兄弟の長兄という立場上、あまりはっちゃけられない子。多分三兄弟の中で一番不遇なのも彼だろう。
背筋はまっすぐ、凛としていてしゃんとしている。

武士道を学ぶために人間界に下りてきた。
現在は碓氷君を主人として人間界に居座っている。碓氷君宅の居候でもある。
碓氷君に対しての感情はあくまでも忠義。

初期設定では碓氷君の手違いで召喚され、願いを決めるまで碓氷君を守りつつ居座るという設定だった。


アベル=ベルナール
お兄ちゃんがカインなら、やっぱり弟はアベルだよねってことで名前は即座に決定。
基本的にカインとは対極に位置している子。
イメージ的にも凛としてる兄に対し、ゆるだらな感じ。今どきの草食系男子で、寝ぐせついてそうなイメージ。
名前の元ネタを考慮した結果、復讐というか意趣返しに猟奇マニアという後付け設定。

猟奇DVD集めのためと、人間界に来る理由が三兄弟中最もくだらない。
現在は枠原宅で同棲中。居候ではなく同棲。その辺は枠原との関係があるので。
 

セス=ベルナール
カイン、アベルとくれば、勿論セスも。読み方にはセトもあるけど個人的な理由でセスに。
上二人が喧嘩兄弟なので、二人の橋渡しになるべく大人しく淑やかに進化した男の娘。

結論から言えば彼のおかげでこの三兄弟は成り立っている。
テディベア好きは枠原のキティ好きに対抗して後付けした設定。

人間界に長期滞在を決め込む駄目兄ーずを心配し、人間界へ。
豆腐小僧(高野里豆)と小豆洗い(小谷豆士)とルームシェア中。
ルームシェアの家賃を稼ぐため大学内の飲食店でアルバイトしている。看板娘になりつつある。


エーデル
本名不詳の大悪魔。
その昔、カインとアベルのマジ喧嘩と片手で止めたくらいに強い。
カインとアベルはその一件でエーデルにガチのトラウマを植えつけられている。
自身との契約で身を滅ぼした人間を多数知っているため、契約には慎重。
寡黙、ではなく無口。殆んど喋らない。
藍月は波長が合うため、悪魔組は同種族であるため彼の言葉がなんとなく聞き取れる。

魔女になりたい藍月に召喚されるがなんとか説得し、人間として生き切ったとき、魔女にするという約束をした。
現在は藍月の実家に居候中。唯一の男手として活躍中。
因みに、エーデルは“高貴”という意味。藍月が名付けた。
「…」
「どうしたの?藤君」
「アシタバ」
「え?」

彼の指差す先には、何種類かの茶葉をブレンドしたと謳うお茶のペットボトルがあった。
ラベルに茶葉の名前が書かれていて、藤君はそれを指差しているらしい。
僕は茶葉の名前を右端から確認していく。

「あ…」

“明日葉”
一番左に書かれているそれを、藤君は指でなぞった。

「ちょっと感動」
「感動って…」

その後、藤君はそのお茶をお買い上げ。
僕はというと、やはり気恥ずかしくなって、でも嬉しくて。
藤君の方をまともに見れずにいた。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
爽健美茶の衝撃(笑)

『善吉ちゃんが好きで』
『昔にも色々やってたんだけど』
『もうその必要もないよね。』
『善吉ちゃんの口から、好きだなんて聞けたんだから』

いきなり目の前に現れた球磨川は、そんなふざけたことを言い出した。
因みに、俺はそんな事を口にした覚えはない。

『あれ?』
『善吉ちゃんたら』
『照れてるの?』

球磨川が一歩、こっちに歩を進める。
それを皮切りに、俺は逃げた。全速力で。

『あはっ!』
『もしかして、追いかけっこしたいの?』
『じゃあ僕が鬼だね。』
『待っててね、善吉ちゃん!』

迫りくるその雰囲気を背中で感じながら、
長い長い鬼ごっこがスタートした。


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私の中の球磨川さんはナチュラルヤンデレ。
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