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病名:都会中毒、PC中毒、ゲーム中毒、妄想性

備考:最近ようやく世間慣れしはじめました。

早く大人になりたい一方子供で居たい矛盾で構成されてる。

内向的なので交友関係が狭く浅い。

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自作お題サイトには一応抜き出し2つからとなってたのでもう一個

お題:溶けてしまった甘いチョコ






ポケットの中にはチョコレートが1つ

ポケットを叩くとチョコレートはドーロドロ


「あげるよ、チョコレート」

「はぁ…」

「いや?」

「というか、すでに原型を留めてないチョコレート渡すってどうなの…」


本来ならば綺麗な四角形のチョコレートだったんだ。
ただねー、ポケットの中に入れといたら柔らかくなってたの。

そもそも君に渡す気なんて無かったんだよ?
ただあまりにも君が疲れた顔してるから、疲労回復の足しになるならと思っただけ。

僕、良い子でしょ?


「かわいー男の娘からのプレゼントだよー?そこは“君から貰ったものならそこに転がってる石でも国宝級の宝物だよ”くらい言えなきゃ駄目だなー」

「その台詞って…、はっきり言ってあり得ないよね」

「へ?」

「気持ちを込めるなら普通、石ころや雑草なんか送らないよ?」


まぁ、彼の言うことも一理ある。
心を込めるくらい大切なら手作りするよねぇ…
というか、君以外と非ロマンチストだったんだね。初耳だ。


「ものの例えだよ?」

「例えだとしたら…余計質悪い。人から貰ったものを石ころ呼ばわりなんて」

「難しいね君は」

「好きで女子制服着てる横井君に難しいって言われるなんて…」


石ころ呼ばわりも失礼だけど、それも失礼じゃない?
なんか僕が変な人みたいじゃん?僕は7割がた常識で出来てますよー?


「で、このチョコはどう?」

「え?」

「ただの石ころ?それとも国宝級?」

「…どうだろ?」


君はそう言って溶けきったチョコレートの個装を外しにかかる。
…え、ちょ、まさかのまさか…っ!?


「…どうしたの?そんな驚いた顔して」

「食べるの?」

「食べてほしくないの?」

「違う違う、溶けてて食べにくいよって話でね?」

「舐めれば平気だよ?」


君は個装の紙をチロチロと舐め始める。
可愛らしいといえば可愛らしい。ショタップルの僕らはそういう仕草はよく似合うから。
でも僕から見たらただのオカズにしかならない。
僕の妄想が充実すること間違いなしだね。
あ、なんならチョコレートプレイとか良いかもしんない。二人でチョコレート塗ったり垂らしたりして舐め合うの。

いやん!僕ったら変態!


「…どうかした?」

「君はチョコレートプレイとかは許容範囲内?」

「…なっ…!き、許容範囲外だよっ…!!」


あ、顔真っ赤。可愛い。
初だなぁ…フフフ…!


「山田君、口にチョコレートついてる」

「え、うっうわわっ!」


ペロリと、チョコレートを味見する。
甘い甘い、味がした。



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寒いから、手を繋ごう。
そう言い出したのは彼だった。
俺は何の気なしに了承して、右手を差し出した。


「握手するときは右手を出すのが一般的な礼儀らしいよ」

「そうなんだ」

「利き手を差し出すことで、敵意が無いことをアピールするんだって」

「面白いね、左手が利き手だったり両手使える人もいるのに」

「昔は右利きが主流だったんだよ、多分」


不思議なことだなって思った。
どうして右利きが多いのかな…?


「かく言う俺らだって右利きだろ?」

「そうだったね」


クスクス笑いながら寒い帰路を歩く。
空は冬の澄んだ空気で青く、穏やかで薄い雲で飾られていた。
…ふと、頬に冷たい何かが落ちる。


雪、だった。


「風花だ。」

「風花?」

「山に積もった雪が、風に運ばれて下まで降りてくることを風花って言うらしいよ」

「…君はなんでも知ってるね」

「…そんなこと、ないよ」


プイッとそっぽ向く彼の耳は赤く、耳、赤いよ?と言うと「寒いから」と答えてきた。
照れ隠し、だと良いな。

※前提設定
・主人公幸也は特殊な血を持つ男の子
・吸血鬼のヴェルグ、狼男のガルシュダウト、悪魔のリースミアスによる逆ハー
・妖狐の狐太郎は友人
・妖狐の事情で本文中の表記は小太郎
・基本的内容は推して知るべし。エロはない








「…ねぇ幸也」

「何?小太郎」

「何この風景」


何と言われても、それはこっちが訊きたい。
人間の膝に頭を乗せる狼男と悪魔。
こんな取り合わせ、本でも見たことがない。


「あぁ、小太郎君。いらっしゃい」

「お邪魔してまーす」


部屋に入ってきたのは吸血鬼のヴェルグ。
他二人より明らかに友好的に僕の友人に接触してくれる。いい人…いや、いい吸血鬼だ。


「ユキ、小太郎くん、南瓜プリン食べるかい?」

「いただきます」

「ありがとうございますハーヴェストさん」

「ふふ、もうひとつ作っておいて良かった…所でユキ、そこで寝てる二人を起こしてもらえるかい?」

「あ、はい」


二人を軽く揺らして起こす。
寝ぼけ眼の黒い眼と金色の眼が僕を射抜いた。


「ユキ…」

「ゆー…」

「…おはようガル、リース」


二人とも起き抜けには必ずキスをしてくる。
口にしてこないだけまし、かな。


「…てか、なんでキスするの?」

「未来の嫁さんとのスキンシップは大事だろ」

「…ゆーが大好きだから…」

「ガルのお嫁さんって決まったわけじゃないから。リースも少し控えてほしいな」

「なんで?」

「僕はこういうスキンシップに慣れてないんだ。ビックリしちゃう」

「イギリスでは普通なのに…」


イギリスでは普通でも此処では普通じゃない。
そもそも最初は口にしようとしてたのをガルとヴェルグに止められたらしい。
…なんというか、自分の血に恐ろしさを感じた。





カラーレス・ブラッド
僕の血の通称だ。他にも透血とかいろんな呼ばれ方があるけど、一般的にはこう呼ぶ。
別に僕の血の色が透明と言うわけじゃない。僕の血は、正確に言うと遺伝子は超劣性なのだ。
ファンタジーな具体例で説明しよう。
人間と吸血鬼の交雑で産まれる子はハーフである。
しかし僕の場合少し勝手が違う。
吸血鬼、ひいては異種族との間に子供を作っても、その子供は人間にはならない。
つまり、僕の種族的な遺伝子は一切受け継がれないのだ。

彼らはそれを利用しに来たという。
僕の遺伝子を使って純潔種を増やしたいのだと。
理由は、ヴェルグたち妖怪が、純血種混血種という区別を明確につけたがる性質があるから、らしい。

好きでもない人間、しかも男と子作りしなければいけないなんて、災難な話だ。

と僕なら思う。しかしまぁ、何を間違えたのか彼ら三人は僕を惚れさせる勝負なるものを始めていた。
要は僕を最初に惚れさせた人が最初に…子作り権っていうのかな?を得られるわけだ。
そして今、こうやって熱烈アプローチ(笑)を受けている。
…もうなんか、ご苦労様、という感じである。


「ユキ、そんな優しく起こさなくても良かったのに」

「と、仰いますと」

「頭から落とすとか」


そんなんじゃ死なないしね。とヴェルグさんは呟く。
たまの黒い発言が恐いヴェルグさんだった。






「ユキー。早く口説かれろよー。俺短気なんだぜ?」

「ゆー。俺、ゆーのこと大好きだよ?」

「ユキ、ゆっくりで良いから。俺を好きになってね?」


そう言って僕を口説く三人。
…一人立ちするまで、彼らにほだされなければ、僕は此処から出れる。

確かに、例え本心からじゃなくても、こんだけ美形が揃って口説くんだ。
女の子だったら確実にアウトだ。

でも、ほら、僕男だし。
多分、万が一がなければほだされることは無いと思うんだ。


「はいはい。わかりましたから」

「軽くあしらうねー幸也も」

「そりゃあしらいたくなるよ。最初から体目当てって言われてるようなもんだもん」

「ふぅん…報われないねぇ、お三方も」


報われないとは、小太郎も不思議なことを言うなぁ、と思った。






自分運営のお題サイトから引っ張ってきました。
チェシャネコ症候群については私も詳しくは知りませんが、ググッてみたところ
「病気なのに症状がない」又は「病気でないのに症状がある」というのが大多数の意見でした。
次点が「チェシャネコ症候群は造語である」という意見。
この話では前者の意見も後者の意見も使っております。ご了承ください。


ちなみに、私は造語派です←

モトタカ、冬の帰り道、シリアス


このまま2人、雪に埋もれてしまえばいいのに。

「…は?」
「…なんでも、ないです。」

馬鹿だな、俺は。
そんな事言って如何するんだよ?
俺は、彼の特別なんかじゃないのに。

「雪…酷くなってきたな。」
「そうですね。」

雪の中を貴方と歩く。
隣を歩く貴方を見た。
あぁでも、なんで貴方はこんなに遠いの?

ギュッギュッと、薄く積もった雪を踏みしめる音。
後ろには、貴方と一緒に歩いていた証拠の、足跡。
その足跡が、何時かは二つになってしまうのだと思うと、寂しくなる。
今でも、俺は貴方の後ろを追っているというのに。全然追いつける気がしない。

「お前さ、高校何処行くの?」
「え?まだ決めてませんけど…。」
「…そうか。」

雪がまた、強くなる。
元希さんが何を言いたいのか、いまいちよく判らなかった。
でも俺は、多分元希さんと同じ高校には行かないんだろうな、と思った。




(ねぇ、元希さん。俺はもう、貴方を追うのに疲れてしまったよ。)


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