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箱豆腐
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非公開
自己紹介:
病名:都会中毒、PC中毒、ゲーム中毒、妄想性

備考:最近ようやく世間慣れしはじめました。

早く大人になりたい一方子供で居たい矛盾で構成されてる。

内向的なので交友関係が狭く浅い。

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「お前なんか生まれてこなきゃ良かったんだ。」

12月11日、泉は阿部にそう言った。

「泉…。」
「そしたら、こんな思いせずに済んだ。」

2人しかいない更衣室で、泉は呟く様に口を開く。

「俺は阿部が嫌いだ。」
「…知ってる。」
「三橋にうぜぇ位世話焼いたりするところも、数学得意な所も、たれ目も、声も、野球に真剣な所も、榛名を忘れられなくて泣いている所も、嫌いだ。」

その口から止めどなく零れる言葉は、真っ直ぐ阿部に向かっていた。

「でも、好きだ。」
「…っ…!」
「そうやって赤くなるのも嫌いな筈なのに、三橋にうぜぇ位世話焼いたりする所も、数学得意な所も、たれ目も、声も、野球に真剣な所も、榛名を忘れられなくて泣いている所も、俺の好きに反応して赤くなる所も、愛してる。」

そう言って泉は、阿部に触れるだけのキスをした。

「お前がいなきゃ、こんな思いせずに済んだ。お前がいなかったら、こんな気持ちを知らずに終わっていた。」

こんな幸せな気持ちは、後にも先にもねぇな。と泉は独り言のように呟く。
そして泉は、阿部の体に手を回し、引き寄せた。

「好きだよ。阿部。」

だから、産まれてくれてありがとな。と泉は阿部に耳打ちした。



(矛盾を孕んだ俺とお前の関係は、きっと捻切れるまでこのままなのだろうと、漠然と感じた。)


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泉は辛辣だけど阿部が大好きだといいなっ!
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「準…に…。」
「隆也?」
「あの歌…聴きたい。」

そう言った隆也の顔は、日に焼けていない病的な白色だった。


-美しきもの-



今から数十年前、隆也が生まれた。
ずっと前の事なのに、その記憶だけは今だって思い出せる。
近所でも有名な位に泣き虫だった俺は、小さいながらも兄となった事を誇らしく思っていた。

隆也は窓から見る風景が大好きだった。
幼い頃から病弱だった隆也は、あまり外には出れず、いつも窓の外を見ていた。

そこしか、隆也と外を繋ぐ所は無かったんだ。

前に何度か隆也に気をつかって友達との約束を断ったことがある。
そんな時、隆也は決まって“遠慮しないで、行きなよ準兄”と言ってくれた。
隆也の目は、そうは言ってなかったけど。
だから俺は、暇さえあれば隆也の部屋で歌を唄った。隆也は俺の歌に合わせてハーモニカを吹いて、それは嬉しそうに微笑むのだ。
そして、隆也と共に窓からの景色を見る。
桜の花弁が舞う春、蝉の音響く夏、月の輝く秋、雪の静けさに微睡む冬…
色んな景色を、隆也と眺めた。
けれど、隆也の体は、月日を経る毎に衰弱していった。

「駄目なら…。」
「何言ってんだよ、俺の歌は隆也のためにあるんだぞ?」

悲しそうな顔で俯く隆也に慌てて声を掛ける。あまり何かを願わない隆也が何かを願うのは珍しくて、呆然としてしまったんだ。
そんな隆也の願いを叶えない訳がなく、俺は早速歌を唄う。
少し遅れて、隆也のハーモニカの音が聞こえてきた。



俺は何時も思っていた。何で隆也がこんな目に遭わなきゃいけないのかって。
隆也は純粋だ。綺麗なものを綺麗だと感じられる。
じゃあ何故、隆也はこんな痛い思いをして、死んでいかなきゃいけないんだ?隆也にはなんの罪もない筈なのに…!



不意に、隆也のハーモニカの音が途切れる。そして隆也は、ベッドに倒れ込んだ。

「隆也!?」
「…じ…にぃ…。」

隆也は蒼白な顔で、笑っていた。
それで、判ってしまった。
これが、隆也の最期のとき―…。

「じゅん…にぃ…。」
「たか…や?」

冷たい隆也の手が俺の頬に触れる。

「ど…な…けしきより…も…じゅんにぃ…が…いち…ばん…きれ…。」

隆也は、そう言ったきり目を開けなかった。
俺に触れていた手も、力なく落ちていく。
隆也の顔は、まるで寝ているかのように安らかで、どんなものよりも美しいと、思った。


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BGM:サンホラのロマンより“美しきもの”

なにやらやってしまった感が強いですよ準阿兄弟パロにサンホラパロの二重パロ。
実は兄弟パロは構想がいっぱいあるんです。ただ字に変換できないだけで…!
いつも思うのですが、私の書く準太はなんとなく慎吾さんにもなり得るようになってしまうのですがどうなんでしょー?
阿部が大人しくなってしまうのはなんででしょー?



信じています。
後ろには貴方が居ると。
信じています。
きっと私を支えてくれる。
でも、きっと、無駄なんだと思います。
貴方は私を信じてはいないのですから。
信心を持つこと自体、無理なんですから。
きっとあなたは、私に銃口を向けるでしょう。
貴方の疑心はどこまでも深い。
だから、教えてください。

貴方は何時まで泣いているんですか?


25動のやつに乗じて某nice boatのパロ。
配役
誠氏ね→榛名(はい定石)
QUEEN OF yndr→阿部(実はこれやりたかっただけ)
ザ・ワールド→準太(…準太の事好きですよ?)

この配役で『無理だぜっ』って思った方は思い切り逃げて下さい。

そして、以下の項目にチェックが入った方もお逃げ下さい。

□ グロ表現が苦手だ。
□ nice boatの回は苦手な話だ。
□ 榛準で榛阿は嫌いだ。
□ 準太と阿部が仲悪いとか無理っす。
□ 実は一般ピーポー
□ スクイズを知らない。
□ 寧ろやおいを知らない。
□ パロ?何それ不味いもの?
□ 黒野如きが振り書くんじゃねーよ。
□ あっパクりにきましたv
□ 男が妊娠?ありえねー
□ 準太が死ぬのはやだ
□ 榛名が首だけ出演は耐えられない。
□ 榛名はそんな奴じゃないっ!
□ 阿部はそんな病んでないからっ!
□ 準太、それ想像妊ry



あてはまってないっすか?いいですか?苦情は無視しますよ?
それでは16行目からどうぞ。
















「高瀬さん。俺の勧めた病院、行きました?」
「えっ…!」

準太は、その声が聞こえるまで気がつかなかった。
後ろには…阿部がいた。
阿部は俯いており、表情は伺い知れない。

「凄く良いお医者さんなんですよ。」
「い…行けるわけねーだろ!?お前の勧めた病院なんかっ!!」
「嘘、なんですよね。」

俯いていた阿部が顔を上げる。
冷たい月光が阿部の薄笑いの顔を照らしだした。

「妊娠なんて、元希さんの気を引くための、嘘。」
「ちっ違うっ!俺は本当に…!!」
「なら、病院に行けますよね?」
「そ、それは…」
「ほら、やっぱり嘘だ。」
「そんなこと!!俺は、俺は…っ!」

準太は、阿部の『嘘』と言う言葉を打ち消すように頭を振る。
けれどそれは、準太の鼓膜にこびりつくように離れなかった。

「それに、高瀬さんが元希さんの子供を産めるわけ無いじゃないですか。元希さんの恋人は、俺なんですから。」

ね?と言った阿部は、先程の薄笑いとは違う笑顔で、いとも簡単に言い放った。

「俺だって…俺だって、榛名の恋人になりたかった!それだけなのに…ずっと我慢して、榛名のいうこと聞いてやってたのにっ!どうしてっ!?なんでなんだよっ!」

阿部のあっけらかんとした言い方に、準太はせき止められていたものを一気に吐き出した。

「なら、元希さんに訊いてみましょう?」
「はぁ?榛名に?何言ってんだよ。榛名は―」




「元希さんなら、此処にいますよ?」
「え…?」

準太は、阿部の側にあったスポーツバッグを見る。
準太は恐る恐るベンチに近づき、そのバッグに手をかけた。



「っ――!!うっ…ぐっ…!!」

中に有ったのは、準太自身もしっかり覚えている、榛名元希の一部――首であった。
準太は、榛名の凄惨な姿に吐き気を覚え、その場にうずくまる。
そんな様子を見ていた阿部は、持っていた、布にくるまれていたものを出し、布を外しだした。

「高瀬さんの言ってること、本当かどうか確かめさせてもらいます。」

それは、赤黒い血のついた包丁だった。

「!!」

準太はとっさに、自分の懐から榛名を刺し殺した時に持ってきた包丁を出そうとする。しかしそれは阿部によって防がれた。

「……あ…っ……。」













「………さようなら。高瀬さん。」










阿部は準太が倒れた後、下腹部に包丁をつきたてる。
ただ淡々と、機械の様に。
そして、包丁をそのまま縦に動かした。
赤い血が、刺され開かれた所から順に溢れだした。



「やっぱり。嘘だったんですね。」

服に付いた血など気にせず、無残な姿で赤い海に倒れる準太を見下ろす。
ただ無表情で、冷たい目をして――。



「なかにだれもいませんよ。」



------------------------------
準太気がついてっ!君男の子だから榛名の子供は産めないよっ!というツッコミは無しです。なんか色々すいません。

なんだか病みべを書きたくて準太がまさかの世界になってしまいましたが、私準太好きですよ?嫌な奴になりましたが大好きですよ?はい説得力無い。
榛名なんか首だけ出演。ごめんなー!!
スクイズのあれは凄いですね。なかにだれもいませんよってあはは。こわいよー!!
所で言葉ちゃんは、本当に包丁で誠の首を解体したんでしょうか?無理じゃね?そんなこと無いですか。



準阿。出会い編



「で、ですね。」
「うん?」
「なんで俺に声かけたんですか?」

10月31日駅前某所。俺は、夏大初戦で負かした強豪、桐青の投手高瀬さんと、ハロウィンの飾りで賑やかな店内で、パンプキンアイスクリームを食べている。





本屋で野球雑誌を眺めていたら、偶然高瀬さんに会った。

「あ、西浦の捕手だ。」
「あ…ちわ。」
「確か…阿部、だよな?下の名前はなんてーの?」

なんで名前を訊かれるのか判らなかったけど、取り合えずは名乗ることにした。

「…隆也…です。」
「隆也、な。」

高瀬さんは、なにやら嬉しそうに笑顔を作っていた。
高瀬さんがますます解らない。

「隆也。下でアイス食べね?今気になる味があって。」

……まさかアイスを食べることになるとは思わなかった。だって高瀬さんとはあの試合以外に接点が無い。
俺はそれが気になって、一緒にアイスを食べるのを了承したのだけど…。

「なんでって…理由がないと声かけちゃいけないのか?」
「別にそういうわけじゃ…。」
「まぁ強いて言えば、興味かな?」
「興味?」

いったい何に興味を抱いたというのか。

「ほら、俺が西浦の投手にボール当てちゃったとき。」

あぁ、あの死球の時か。

「あん時の隆也が頭から離れなくてさ。最初はあの投手と一緒にいたからかって思ってたんだけど、そういう訳でもねぇみたいで。そんな興味。」
「はあ…。」
「なんか、お母さんみたいだなぁって思ってさ。」

確かに前にデカい子供みたいな人の世話をしていたから、世話焼きっていうのか?そんな感じになってる気がする。
泉にも、『阿部ってうぜぇ位世話焼きだよな。』と言われたし、多分俺は世話焼きなんだろう。
じゃあ高瀬さんは、そこに興味を持ったのか…?

「あ、隆也のアイス美味そう。一口いいか?」
「え、あ、はい。」

俺は食べていたカップアイスをスプーンですくい、高瀬さんの方に向ける。高瀬さんの目が少し見開かれたけど、それも一瞬で、高瀬さんは差し出されたアイスを食べた。

「これけっこういけるかも。」
「高瀬さんって甘党なんですか?」
「甘党って言われる程じゃねーけど。甘い物は好きだな。」
「へぇ…。」
「てか高瀬さんじゃなくて準太で良いぞ?寧ろ呼んで?」

高瀬さんは、悪戯を仕掛けた子供の様な笑顔でそんな事を言う。
いきなり名前呼びはやっぱり抵抗があって、呼ぶまでの間が少し開いてしまった。

「…………準太…さん。」
「よく出来ました。」

そう言って撫でた準太さんの手は、あの人とは違うなにかがあった。



------------------------
ただ単に私が某32種アイス屋さんでアイスを食べたから思いついたネタ。
無意識にあーんをやる隆也。それに少し驚くぎゅんた。これやりたいが為に書いた。準阿でなく無意識準→阿です。
昨日までには上げるつもりだったんですが…後夜祭が日を跨いでしまいました。
好きです。準阿。でも供給量が無い悲しさ。



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